確かに事例は古いので、そうかなとは思いますが、言っている主旨は全く古さを感じさせません。
既存の成功した企業が、技術的に劣り、既存の顧客の要求に応えられない、かつ小さな市場しかない破壊的技術の前に、つねに敗れ去るのはなぜなのか。
それは、成功した企業が成功した行動原理によると看破しています。
- 顧客の声に耳を傾ける。
- 求められたものを供給する技術に積極的に投資する。
- 利益率の向上をめざす。
- 小さな市場より大きな市場を目標とする。
しかし、これは破壊的技術が出てきたときの既存企業の反応であって、汎用的なものではありません。むしろ、この本でいう「持続的技術」の方が多いのかもしれません。
ビジネスの流れが早く、ベンチャーが活躍する今だからこそ活きると思います。
かなり知的な刺激を与えてくれる本でした。