リーダーのための組織デザイン法則 / 田村洋一訳
The Path of Least Resistance for Managers by Robert Fritz
Designing Organizations to Succeed
組織の成果はその構造に従う、という分かったような分からないような主張が気になり読んでみました。
構造思考、最小抵抗経路、緊張構造、葛藤構造といった少し分かりづらい単語がポンポンとび出しますが、作者の主張は意外と単純だと受け取りました。
緊張構造というのは、きちっと目標が立てられていて、現実を正しく認識できていていると、最小の抵抗で目標の方へ進む。
一方で、目標がブレると組織内で葛藤が起こり、揺り戻しが来る。葛藤を起こさないためには、目標の優先順位をつけることが必要。
組織の中では、目標=ビジョンと現実を共有しすることが最大のパワーの源になる。
いたって当たり前のことですが、本書の中では、これらを法則化したり、フレーム化、チャート化してくれているのが嬉しいところです。
組織構造の法則
- 組織は、揺り戻すか、あるいは前進する。
- 揺り戻す組織では、成功が相殺される。前進する組織では、成功が持続する。
- 組織構造が変わらなければ、組織行動は元に戻る。
- 組織構造が変われば、組織行動は変わる。
- 緊張構造が組織を支配しているとき、組織は前進する。
- 葛藤構造が組織を支配するとき、揺り戻しが起こる。
- 組織構造が不適切な場合、直すことはできない。その代わり、不適切な構造から適切な構造に移行できる。
- 上位の組織化原則が不在だと、組織は揺り戻す。上位の組織化原則が支配すれば、組織は前進する。
- 組織の支配的な価値は、競合する他の小さな価値を追い払う。
ビジネス戦略構築法
- 何が売り物か
- 顧客は誰か
- 顧客は何を求めているか
- 我々は何を求めているか
- 顧客の求めているものと我々の求めているものは合致しているか
- 顧客はどうやって我々を知るのか
- 顧客はどうやって我々の売り物を手に入れるのか
- 現在の市場は何か
- 将来の市場は何か
- 我々の売り物はどう変わるのか
- 我々はどこに向かっているのか