Inherit the Stars / James P Hogan
宇宙をテーマにした壮大なSFです。面白い!
太陽系をステージにしているので、宇宙全体の広がりは限られますが、時間の単位が想像できないくらい長大です。
フィクションとはいえ、あくまでリアルで、科学に立脚しています。これ、ホントじゃないの?と思うくらいです。
こういうのをハードSFと言うらしいのですが、SF初心者の私には違いはよく分かりません。
宇宙物理×生物進化学×謎解き×SFってところでしょうか。
月で発見されたヒトの死体が5万年前のものだった、というスタート時点でもう引き込まれます。
サスペンス的に、謎解きが続き、長編小説ですが最後まで楽しませてくれます。
ガニメデにまで行って、しかもそこで発見された宇宙船が1,200万年前。
エピローグで出てきた巨人と、ガニメデで発見された巨人は関係があるのか?
他の動物と比べて超越している人類の起源は?
あとから地球の衛星となったと言われる月の存在は?
途中まで「こうじゃねえの?」と答えが見つけられないまま、フィナーレで全貌が明らかになるところは、ストーリー展開が素晴らしいんでしょうね。
細かく見ると、そんなの成り立たないだろう、と思いますがエンターテインメントとしては十分です。
これ、映画化されてないんですかね?いかにも映画的な描写で、映画向きだなあと思うのですが。
1981年第12回星雲賞海外長編賞
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