上巻にほぼすべてが詰まっています。
官僚主義の打破、バウンダリレス、ワークアウト、家族的な雰囲気...
自分らしくあろうとし、巨大な会社組織と敢然と戦いを挑んだ勇気ある男の物語です。
ここにあるのは、会社への愛でもなく、事業への執着でもなく、ただ自分でありたいという思いだけです。母の教えと愛情が強調されています。
みんな官僚主義は嫌いですが、普通はここまでやれません。創業者でもないのに、大企業を文字通り「変革」したのですから、ものすごいことです。
下巻は、4つのイニシアチブ(サービス化、グローバル化、シックスシグマ、Eビジネス)やNBC買収などについて書かれていますが、自慢話にも聞こえるし、アメリカに生活してなければ、ピンときません。
しかし、こういった戦略は当時の日本侵攻の危機意識から来ていますし、シックスシグマやバウンダリレスなどは日本経営から学んだことだろうと思いますので、少し日本を誇らしく思います。
僕は、本人に接したことがないので、確たることは言えませんが、目の前の存在だとしたら、正直苦手なタイプですね。自信家で押しが強い、自分が触れたものを推し、時には強圧的、冗談が笑えない。避けたいですね。
しかし、名だたる経営学者やコンサルタントは、いまだウェルチのやり方の影響下にあるのではないかと思うと、本当に不世出の経営者だなと感心します。
ただ、この本に書かれてあるのは神のような経営者ではありません。
0 件のコメント:
コメントを投稿