2017年4月25日火曜日

LIFE SHIFT / リンダ・グラットン, アンドリュー・スコット (2016)

The 100-Year Life

living and working in an age of longevity

100年時代の人生戦略


2012年の「ワーク・シフト」の続編ともいえる、人生100年時代における生き方を示した書です。

産業革命以降、寿命が右肩上がりで伸びており、人生100年時代がそこに来ています。
今までは、教育、仕事、引退という3ステージモデルの人生が普通でしたが、これからはその前提が崩れるであろう、とのことです。
この本の中では、1945年生まれのジャック(典型的な3ステージモデル)、1971年生まれのジミー、1998年生まれのジェーン、この3人を例にして、徐々に寿命が延び、それにつれて人生設計が変わってくる様子を描いています。
ジミーは仕事上の転機をさらに1回する3.5ステージ、4ステージモデルとなり、ジェーンは5ステージなどのフレキシブルな人生モデルとなる。
皆、先人の人生を参考にできず、新たな人生を考えなければなりません。
そのためには、レクリエーションで時間を過ごすのではなく、リ・クリエーションして自分を磨いていかなければなりません。金銭的資産も大事ですが、それと同じくらい見えない資産(生産性資産、活力資産、変身資産)を大切にしなければなりません。
いちばん大切なのは、人的ネットワーク、グラットンの言う「ポッセ」あるいはウィーク・タイズの人間関係であるようです。

僕は、ジミーと同じような世代。自分の親や先輩のような3ステージモデルでは生きていけないはずです。示唆に富んだ本です。

序 章 100年ライフ
第1章 長い生涯――長寿という贈り物
第2章 過去の資金計画――教育・仕事・引退モデルの崩壊
第3章 雇用の未来――機械化・AI後の働き方
第4章 見えない「資産」――お金に換算できないもの
  1. 生産性資産 : スキルと知識、仲間、評判
  2. 活力資産 : 健康、バランスのとれた生活、自己再生の友人関係
  3. 変身資産 : 自分についての知識、多様性に富んだネットワーク、新しい経験に対して開かれた姿勢
第5章 新しいシナリオ――可能性を広げる
第6章 新しいステージ――選択肢の多様化
第7章 新しいお金の考え方――必要な資金をどう得るか
第8章 新しい時間の使い方――自分のリ・クリエーションへ
第9章 未来の人間関係――私生活はこう変わる
終 章 変革への課題

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