2016年8月26日金曜日

どうする?日本企業 / 三品和広 (2011)

三品教授が日本企業の戦略不全を憂い、6つの問いを投げかけます。
  1. 本当に成長戦略ですか?
  2. 本当にイノベーションですか?
  3. 本当に品質ですか?
  4. 本当に滲み出しですか?
  5. 本当に新興国ですか?
  6. 本当に集団経営ですか?
いずれも、日本企業に信じられている神話、あるいは日本企業の体質、といったものを問うています。

かといって、これらがすべてダメという訳でなく、自社の立地を確認して、ちゃんとした戦略のもと、これらの策を取るのか、別の策を取るのか考えよ、ということでしょう。
セイコーのクオーツでの成功やヤマハのピアノでの成功もバッサリです。

新興国への進出についても、国内の成長が頭打ちだから、みんなこぞって海外へ、というのは、ちょっと待て、と言っています。
新興国とて国内産業の保護をしたい訳だし、世界中の皆が狙っているのだから、それほど簡単ではありません。
戦後日本の歩んだ道と同じ状況だと考えると、外国企業が参入できる業界には順番があるはず、したがって、いったん待って時期をうかがうことも戦略だ、とのことです。
確かに、とは思いますが、それほど冷徹に分析することができるのか、心配になります。

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