2016年5月12日木曜日

1500万人の働き手が消える2040年問題 / 野口悠紀雄

労働職人口が減少することへの、企業の対処を期待していたのですが、そういうことではなく、国レベルの対処について書かれてあります。これはこれで示唆に富む内容です。

数年前に製造業の就業者が1千万人を切ったというニュースがありましたが、それの1.5倍の人口減の社会が来ることを前提に、いろいろな施策を打っていかなければ、この国は立ち行かなくなってしまうようです。

企業にとっては、「生産の海外移転」、「移民受け入れを推進」、さらに「製造業ではなくIT・金融を含む高度サービス業への転換が必要」との提言は、大きな意味を持ちます。単純な製造ではなく、センサー、ソフトウエアを組み合わせ、ファブレスの脱製造業化が方向なのかもしれません。

また、高齢社会でも年金財政を破綻させないためには、より生産性の高い産業を伸ばし、賃金を物価以上に上げないといけないようです。特に利益率の低い製造業には耳の痛い意見でしょうが、本質です。

それにしても、高齢化率、介護保険、年金財政の問題は2030年代に一番の危機が来るそうです。2030年というと僕が65才の年です。人ごとじゃないんですよね。

野口悠紀雄 2040年「超高齢化日本」への提言

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