2016年5月5日木曜日

流星ワゴン / 重松清

久しぶりに小説を読みました。
涙なくしては読めませんでした。
父親と息子の関係というのは、やはり気持ちが入ってしまいます。

この小説にあるように、親になると子どもの歳に自分が戻り、そのときの親がどう考えていたのかをよく考えるようになります。練習のない一回しかない人生で、自分と子どもとの関係を探るにあたって、親と自分の関係の記憶があることは貴重です。でも、僕は親と違い、子どもも僕と違うんですよね。そう単純じゃありません。

人生は思わぬところがターニングポイントとなって未来が変わっていく、後から考えるとそんなもんだろうなと思います。普通は主人公のように、それがターニングポイントだと後になっても気づかないんでしょうね。
過去に戻って現在と行き来する話ですが、残念ながらバックトゥーザフューチャーのように、現実は変えられません。
後戻りできない現実を、後悔しながら、勝ったり負けたりしながら、そのときそのときを真剣に生きていくのが人生なんでしょう。

悪人が出てこず、なんとなく希望で終わる読後感は、爽やかです。

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