2017年5月14日日曜日

「良い質問」をする技術 / 粟津恭一郎 (2016)

著者は、エグゼクティブ・コーチを職業とする、「質問」のプロです。

「良い質問には、自分と周囲の人々の人生を、よりよい方向へ変える、大きな力がある。」「『質問の差』が『人生の差』になる。」と著者は言います。

私も仕事上で、あるいは親子関係で、質問によって動機づけしたいと常々思っているのですが、ほとんどできません。どうしても、答えを自分で言っていたり、アドバイスになっていたりばかりです。
良い質問をする技術があれば、と思っていたところ、そのままずばりの本のタイトルに出会いました。

中身は、いたって平易で分かりやすく、さっそく実践してみよう、と思えるようなものでした。

やはり、コーチングのプロだけあって、本質的な「重い質問」の問いかけもあるのですが、それを、5W1Hに分解するといい、とか過去よりも未来について聞く方がいい、「私」「あなた」を主語にするといい、といった「技術」を教えてくれます。
なによりも、自分自身に質問する時間を取り、自分の3つのV(Vision、Value、Vocabulary)を探ることを習慣づけると行動が必ず変わる、というメッセージが大切かな、と思いました。
ああでもない、こうでもないと考え続けるのではなく、違った角度の質問をし直してみることも肝要だと。

どれだけできるか自信ありませんが、トライしてみる価値はありそうです。

ピーター・ドラッカーが、若いとき恩師に「あなたは何によって憶えられたいか?」 "What do you want to be remembered for?" と問われ、それが人生の大きな気づきと、軸になっている、という話を思い出しました。その質問がドラッカーを偉大な経営学者にさせたのでしょう。まさに「良い質問には、自分と周囲の人々の人生を、よりよい方向へ変える、大きな力がある」んですね。
この質問も"What"で始まっています。

https://www.coacha.com/coach/awazu.html

0 件のコメント:

コメントを投稿